大学生Pの視点。

本や映画を観て感じたこと、日常生活の備忘録

カメラを止めるな!(お笑いと映画と)

f:id:manzai13:20180814225110j:plain


大ヒット上映中の映画、『カメラを止めるな!』を観に行きました。元々東京都内2つの映画館でしかやらない予定だった本作ですが、大ヒットに伴い現在では全国200近くの映画館で上映されているようです。


僕は2日前に予約しましたが、朝イチの上映にも関わらず半分くらい席が埋まっていました。(300人くらい入るスクリーン?) 当日はもちろん完売。その日の分はほぼ完売でした。


何と凄まじい映画なんだと思い、入場しました。この映画は何と言っても観客が声を出して笑えるような、お笑い映画に仕上がってるという点が見どころだそうで、無類のお笑い好きの僕はワクワクしていました。


あまり言うとネタバレになるのですが、この映画はネタフリとその回収が全体を通した大きな流れの中である、といった感じです。


僕は漫才が好きなのでこれはお笑いの形でよくあるのは分かるのですが、映画でこのような「前フリの回収」を大々的にやっているのはあまり観たことがありませんでした。


ただ、映画でよくあるのは「伏線の回収」ですよね。素晴らしい映画の中には気づかぬうちに数々の伏線が敷かれていて、ものの見事に回収してのけるものが多い。


一方、「前フリの回収」とはどこか前フリの時点で違和感を覚えるものです。今回の『カメラを止めるな!』作中にあるのは違和感を覚えるシーンが多かった。それが綺麗に回収されるのですが、伏線といっては稚拙すぎるものでした。


違和感がありながら、綺麗に回収すると笑いが半減する気がしました。違和感には、やっぱり爆発的なオチが必要です。それがこの作品にはあまり無かった。


ここで勘違いしてほしくないのが、この作品は映画の構成という意味では素晴らしかったし、何しろ斬新だった。ただ、回収するのが、「前フリ」なのか「伏線」なのか。そこが引っ掛かりました。


「前フリ」にしてはオチが弱いし、「伏線」だったら回収は綺麗だけれどそもそも伏線のこじつけが過ぎる。


多分、前者を作ろうとしたんだろうけど、やっぱり万人ウケするオチしか無かったのが残念でした。あんなボケで全国が笑うんだ〜と思って観ていました。


ただ、これをコメディ映画として単純に評価すると星5つなのも納得がいくなぁという感じでした。ただ中身のボケはお笑いではないかな。


麒麟M-1グランプリ2001決勝のネタなんかは、この作品の構成に近い漫才だと思います。ジャンルは違いますが、是非見てみてはいかがでしょうか。


僕の趣向がやはり漫才やコントなどに偏っているのが今回分かったので、もっとたくさんのコメディ映画に触れたいなと思えました!勉強します!